日本においては、肝炎の原因の約80%はウイルス性だと言われています。
特に多いのが、B型とC型になります。
これらは慢性化するリスクがあり、そのまま放置すると肝硬変、そして肝がんへと進行していく恐れがあります。
残りの20%は、アルコールや薬、生活習慣が原因であり、近年その割合は少しずつ変化しています。肝炎=感染する病気のイメージが強いですが、肥満や生活習慣でも肝炎(脂肪性肝炎)になるリスクもあります。
検査はB型、C型共に採血による血液検査を行います。
ここでは日本で特に多いB型、C型肝炎について解説をします。
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染により引き起こされます。
免疫がついている成人では一過性の感染で終わることが多いですが、慢性化することもあります。
日本の成人における急性B型肝炎の多くは性感染症と考えられています。
HBVは血液だけでなく、精液や頚管粘液などの体液にも含まれています。
黄疸、倦怠感、褐色尿、吐き気、嘔吐
おとなの場合ほとんどの人は数ヶ月で自然と治ります。
慢性肝炎の場合、ウイルスを完全に消すことはできないため、ウイルスの活動を抑え込み、肝硬変や、肝がんに進行させないことが治療のゴールとなります。
急性B型肝炎が慢性化(6ヶ月以上持続)した場合は、抗ウイルス薬による治療のため肝臓専門医への相談が必要です。
HBワクチンの接種が基本となります。
パートナーがB型肝炎キャリアの場合や、複数のパートナーと性交渉をもつ方はあらかじめワクチンを接種しておくことが大事です。
また、B型肝炎は性行為によって感染するのでコンドームの使用も重要です。
C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)の感染により引き起こされます。
血液を介して感染します。輸血、血液製剤、覚醒剤の注射、刺青などが挙げられます。
特に最近では覚醒剤の注射が問題となっています。
C型肝炎は、ウイルスに感染してから1〜2ヶ月で急性の肝障害を引き起こします。
自覚症状の多くが体がだるい、食欲不振という程度のため気づかないことも多いため注意が必要です。
20%〜30%は自然と治りますが、70%は慢性肝炎になり、その後10〜15年にわたる非活動期に入り、徐々に肝硬変が進み、肝がんが高確率で発生するようになります。
B型と違い、感染してもほとんど症状がでません。
軽い風邪程度の発熱やだるさで治ってしまうため、病院に行かず見過ごしてしますことが大半です。
慢性肝炎(感染から10年〜)経つと、全身倦怠感や食欲不振、疲れがとれにくいなどの症状がでますが、年のせいや仕事のせいと勘違いされやすく、発見が遅れる原因ともなります。
肝硬変や肝がんへと進行すると、黄疸や浮腫、鼻血や歯茎の出血が止まりにくくなったりします。
20%〜30%は、自然経過でウイルスが排除されますが、発症から6ヶ月以上経って排除されなければ慢性肝炎と判断し、抗ウイルス療法を行う必要があります。
現在は経口薬でウイルスを完全に排除できます。
抗ウイルス薬による治療のため肝臓専門医への相談が必要です。
HCVに対するワクチンは無いので、安全な性行為を心がけること。(特に出血などを避ける。)
また、C型肝炎は症状がでるのを待っていてはいけません。ハイリスクな性交渉などがあった場合は必ず検査を受けましょう。また、今までにC型肝炎の検査を受けていない方は、検査を受けておくことが大事です。